来院される皆さんへ
診療科のご案内
人間ドック・健康診断
医療活動ご紹介
総合支援センター
相談支援室
医学生実習
初期研修医募集
後期研修医募集
看護部のご案内
技術部門のご案内
健康情報

日焼けの対策〜正しい知識で紫外線から肌を守ろう〜

2014年7月1日

利根中央病院
皮膚科部長
遠藤雪恵

   夏本番を迎え、海に山にレジャーの計画を立てている方も多いと思います。日ごろのストレスを発散して心も体もリフレッシュしたいですね。さて、このレジャーで気をつけなくてはならないのは「日焼け」です。肌を焼きすぎて痛くて眠れない……という経験はありませんか。また、この日焼けは後にしみやしわとなって帰ってくるやっかいものでもあります。

二種類の日焼け

 

   日焼けは紫外線に当たることでおこります。日焼けには二種類あり、日にあたって数時間後から現れる赤い日焼け(サンバーン)と赤い日焼けが消失した数日後に現れ、数週間から数ヶ月続く黒い日焼け(サンタン)に分かれます。
   サンバーンは紫外線で皮膚に炎症が起こることでおこります。日光に当たって数時間後から赤くひりひりした炎症が起こり、8時間から24時間でピークとなり、数日で消えていきますが、ひどくなると水ぶくれや皮むけとなってしまいます。色白の人で起こりやすい傾向にあります。
   サンタンは紫外線で色素を作る細胞が刺激され、メラニンをたくさん作るために起こります。サンタンは私たちの体が紫外線による被害を防ごうとする防衛反応です。

夏の紫外線量は冬の五倍

 

   日焼けの原因となる紫外線の量は五月ごろから増え始め、六月から八月にかけて最大となります。季節による変動が著しく、春・秋には夏の半分、冬には1/5になります。時間帯による変動も大きく、午前10時から午後2時までに一日の半分以上の紫外線が降り注ぎます。ですから、紫外線の多い季節には10時から2時の時間帯を避けて、日陰を歩くなどの工夫でかなりの日焼け予防効果が期待出来るでしょう。
   晴れていない日でも油断は禁物で、晴れの正午を100%とするとうす曇りの日では80%、曇りの日も50%、雨天でも20%の紫外線量となります。また、地表の状態によっては反射する紫外線が直接あたる紫外線に加わります。海面で10%、砂浜で10から25%、波でも25%、コンクリート・アスファルトの歩道で10%程度の反射率とされています。標高も1000m増すごとに10から12%増加します。
   その日の紫外線量や紫外線に関する詳しい情報は気象庁のホームページでも知ることが出来るので参考にしてください。
気象庁(紫外線情報分布図):http://www.jma.go.jp/jp/uv/

予防は複数の手段で

 

   まず、帽子、日傘は日焼けを防ぐ強力な手段ですが、紫外線には散乱光、反射光が存在するため、サンスクリーン剤(日焼け止めクリーム)や衣類による紫外線防御をあわせて行う必要があります。衣服は、黒くて、生地が厚く、目の詰まったものの方が紫外線を通しにくい傾向にあります。UVカット加工と表示されていても、隙間が多い生地(メッシュ、レース)では紫外線を防ぐ力は低くなるので、注意が必要です。
   日焼け止めクリームについてですが、国内の日焼け止めクリームには紫外線の種類に合わせたSPFおよびPA(の防止効果)という紫外線防御の指標となる値が表記されています。SPFはUVB(紫外線B波)、PAはUVA(紫外線A波)の防御レベルを示しています。このうち、UVAは直接日焼けの原因にはなりませんが、しわをつくるなどの老化に関係するため合わせて注意する必要があります。

図1. 紫外線の種類と皮膚への影響
ロート製薬のHPより
URL:http://www.drx-web.com/bihada/trouble/trouble03.htm

   日焼けを必ずしも生じない日常生活においてはSPF20、PA++以上の製品が適しており、毎日使用するのに刺激の少ない肌にあった製品を選ぶとよいと思います。
   レジャーでは高SPF、高PAの商品を選ぶことが大切ですが、加えて水や皮膚の脂で落ちにくいことも重要となります。また、 2から3時間に1度塗りなおす必要があります。
   通常1回の使用量は1.2グラム程度ですが、1/2の使用ではSPFが数分の1に低下してしまうことが分かっています。使用量を守ることも日焼け予防にはとても重要です。

重度の日焼けは受診を

   気をつけていても、ついうっかり日焼けをしてしまうことがあると思います。軽く赤くなる程度の日焼けの場合は、皮膚を冷やしたぬれタオルなどで冷却するとほてりやヒリヒリ感を緩和出来ます。化粧水のパックや冷感を与える化粧品を使用してもよいでしょう。ただし高度な赤み、水ぶくれがみられた場合は、化粧水のパックや冷感を与える化粧品の使用は状態を悪化させる可能性があるため禁物です。なるべく早い段階で皮膚科の診察をうけましょう。