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糖尿病との上手なつきあい方

2012年4月1日

利根中央病院

糖尿病専従看護師

星野 香織

「糖尿病ってどんな病気?」

糖尿病は、インスリンというホルモンの分泌量が少ないか、その効き目が不十分なために、慢性的に血糖が高くなる(高血糖になる)病気です。血糖とは、血液に含まれるブドウ糖の濃度のことをいいます。ブドウ糖は、生きるために欠かせないエネルギー源です。インスリンは、血管の中でブドウ糖と結合して、筋肉や脳やさまざまな細胞へブドウ糖を送り込む働きがあります。食事から取り入れたブドウ糖を、筋肉や脳や細胞が働くためのエネルギーとして消費するという“需要と供給”のバランスが取れていれば問題はないのですが、「ついつい食べ過ぎてしまう」「お菓子やジュースがやめられない」「運動不足だ」「最近太り気味だ」といった状況が思い当たる人は、余った糖が血液中に停滞して、高血糖になっている可能性があります。遺伝的な素因や心理的ストレスの影響も大きく、さらには年齢を重ねるだけでも、高血糖のリスクは高まります。

血糖が慢性的に高いと血管が痛んでしまい、動脈硬化が原因で脳梗塞や心筋梗塞を起したりします。毛細血管が障害されることで、網膜症や腎症、足壊疽を起こすことがあります。糖尿病がもとで発症する2次的な病気のことを合併症と呼んでいます。

長期に渡って高血糖に晒された血管を守るためには、少しでも早く、かつ速やかに血糖を適正範囲に戻していくことが大切です。

「糖尿病とどのようにつきあっていくか?」

さまざまな合併症を予防し糖尿病を良くするのには、血糖値を適正範囲に保つことが必須ですが、それには生活習慣の改善、食事療法、運動療法が最も大事です。糖尿病の状態により、インスリンの働きを助ける薬物療法や、インスリン注射が追加されることもあります。

 食事療法は糖尿病の治療の根幹となる部分です。適切なエネルギー摂取量に抑えると、血糖コントロールをより楽に行えます。栄養のバランスを考え、野菜や海藻で食物繊維もたっぷりとって、主食もおかずもよく噛んで、1日3食、ゆっくりと食事を楽しみましょう。食事療法については、いろんな本を読み漁るよりも、病院栄養士から栄養バランスのとれた食事の仕方やカロリー計算について指導をうける方が早道です。

 2つめは運動療法で、体を動かすことにより、体内に余分に溜まったエネルギーを消費すると血糖値は下がります。運動をすると、体内でのインスリンの働きが高まり、血糖コントロールがしやすくなります。さらにストレスが解消される、皮下脂肪が減る、骨格筋が増えるなど、多くの効果を得られます。

 運動の種類は日常できるものならどんな運動でも構いませんが、全身を動かすものが薦められます。週末まとめてきつい運動をするよりも、毎日食後に散歩をしたり、テレビを観ながら体操をしたり、無理なく続けられる方法を選びましょう。

食事療法と運動療法だけでは血糖コントロールがうまくいかない場合には、薬物療法を追加します。経口血糖降下薬を用いる内服療法と、インスリンを注射で補充するインスリン療法などがあります。膵臓からのインスリン分泌を増やしたり、インスリンの効きをよくしたりする薬によって血糖を下げる薬や、ブドウ糖の吸収をゆっくり抑えて血糖を急激に上げないようにする薬があります。

薬物療法を始める時期は、糖尿病のタイプや病状、合併症の進行具合など、さまざまな要因を総合して決めます。最近ではインスリンの分泌機能を保持する意味で、早期から薬物療法を開始する場合もあります。薬物療法を行う場合には、自己判断で勝手に休薬したり増やしたりしないで、指示された薬量をしっかりと守りましょう。

「糖尿病は自己管理が大事」
病院での診察や治療をうけて、体重の変化はどうか?体脂肪は減ったか?おなか周りは小さくなったか?そして病院で受けた血液検査の結果はどのように変化しているか?これらをきちんと把握して自分の体をしっかり管理していく事で、糖尿病があっても健康的な日常生活が送れます。中途半端な治療や知識は、逆に怖い結果に繋がります。まずは運動と食事、生活習慣の改善を、できることから始めてみましょう。うまく効果が出ないなぁと思った時には、主治医や糖尿病専門の医療従事者(糖尿病療養指導士)に相談してみましょう。
「HbA1cの表示基準が変わります」
今年4月から血糖値の1〜2ヶ月間の平均値を示すHbA1c(グリコヘモグロビンエーワンシー)が、日本の基準値から国際基準に統一され、変更になるため、今までの数値よりも平均して0.4%上がります。 当院では今後1年間、今までの数値と併記しますのでご安心下さい。