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運動をしましょう 〜体力を維持する運動〜

2011年9月1日

利根中央病院
副院長

大塚隆幸

  いくつになっても健康で、痛い所がない体でありたいものです。そのような体を保つための運動を中心にお話します。

腰痛関節痛の原因

 医療機関を受診する病気の1位は腰痛、2位は膝痛など関節痛です。50歳以降に多い腰痛・関節痛は骨や軟骨の変形、関節液の減少が主な原因です。特に女性は女性ホルモンが減少する時期(いわゆる更年期)から危険性が増します。

      日常の診療でも横方向の胸や腰のX線写真を見ると背骨の変形が良く分かります。背骨の変形により、腰の痛みだけではなく、太腿から足にかけての痛みやしびれがでます。猫背(円背=変形性脊椎症)がひどくなると肺の機能が落ちて酸素吸入になる方もいます。脊柱管狭窄症では、100m程歩くと腰や足が痛み、休まないと歩けなくなります。
運動の種類と効果
腰痛を防ぐ腹筋・背筋運動

 腰を支えているのは背骨と腹筋・背筋です。腹筋と背筋を鍛えて背骨の負担を減らすことにより、背骨や椎間板の変形・損傷を防ぎます。

腹筋は仰向けに寝た状態から、手を使わずに上体を起こすことが5回続けてできれば大丈夫です。それができない方は腹筋を鍛えましょう。上体が起こせない方はへそを見るようにするだけでも効果があるし、足を上げるだけでも効果があります。【図1】       

背筋はうつ伏せに寝て両手を背中で組み、両肩が上がれば十分です。これができない方は背筋を鍛えましょう。うつ伏せの状態から右足と左足を同時に上げるなどして下さい。足をタンスの引き出しなどに引っかけて肩を持ち上げるようにする方法もあります。

転倒を防ぐ腰回り・膝周りの筋肉を鍛える運動

 腰回りの筋肉は四つ這いになって、右手と左足(次は左手と右足)を上げてまっすぐ伸ばすことを1〜30秒間行ってください。【図2】足だけ上げるのでも効果があります。太腿とスネの筋肉は中腰になることで、太腿の裏とふくらはぎは仰向けに寝た状態から、膝を立てて腰を思いっきり上げることで鍛えられます。1〜30秒間行ってください。【図3】

膝が痛い方は椅子に座って、片足ずつ膝を伸ばして椅子から浮かすことを1〜30秒間行います。【図4】

次いで畳に座り、膝の下にクッションなど柔らかい物を置いて、それを押しつぶすように力を入れて10秒ずつ3回くらい行って下さい。【図5】

そのほか生活に必要な筋力を保つ運動

 歩行能力は常に必要です。歩くのはもちろんですが、早歩きや軽いジョギングを心がけましょう。

腕や肩は腕立て伏せを行います。両膝をついた腕立て伏せ【図6】や、立ったまま両手で壁を押す腕立て伏せでも十分です。

握力はボールを握るか握力を鍛えるグリップなどを使用してください。

スリッパが脱げやすい、足先の冷え症などの予防は、立って机などに手を置きかかとを上げ下げする。

【図7】

いすに座って両足の下にタオルを敷いて、足の裏と趾(ゆび)でタオルを手繰り寄せる運動をします。
【図8】

軽めから始め徐々に強く

 以上簡単に述べましたが、運動の強さや回数はその人によって異なります。同じ運動を50〜80回くらいできる強さから始めると体を痛めることがありません。3カ月ほど行って、慣れてきたら、30回くらいしかできない強さに挑戦して下さい。特に背筋は痛めやすいので、週2回くらいから始めて徐々に増やしましょう。

50歳を過ぎると筋肉は簡単には太くなりませんが、トレーニングによって今まで使われていなかった部分が使われることにより、筋力が上がることが証明されています。長く続けることによって、腰痛など関節痛を軽くしたり、予防したりできます。